まずは基礎を作るためには、正確な寸法と水平を測らねばなりません。この作業全般を「水盛遣り方」といいます。まず五角形部分の寸法・水平を出します。どうやって正確な五角形を描くか?色々頭を悩ませましたが、二本立てで行くことにしました。最初に五角形の各頂点が外接する円を描きます。中心点を設定し、ネジを打ち込み、そこに水糸を結びつけてからコンパスの要領で円を描きました。次に108°の角度を持った、特製特大定規を作ります。材木を108°の角度に重ね合わせ、木ねじで留めていきます。五角形各辺の実寸の長さを持った定規を外接円に合わせ、一気に五つの頂点と各辺を描きました。この角度を正確に出すときに重宝するのが、BOSCH製のデジタル角度計。なぜか日本では販売されていないため輸入に頼るしかありませんが、複雑な角度の三角形を組み合わせるドームハウスでは、大きな戦力となってくれそうです。五角形が書けたら、各頂点や各辺に水杭をを打ち込みます。この水杭に、水平を測定してマーキングします。その水平を測定する作業を「水盛」といいます。水盛は、水を入れた透明のビニールホース(水盛管)を使います。気泡が入らないように注意して水を入れたビニールホースを用意し、五角形の中心部に基準杭を立て、そこにホースの一方を固定、基準高さとなるラインを基準杭に描きます。ホースのもう一方を水杭に合わせ、水面の高さが基準杭のラインと合ったときに、水位を各水杭に写していきます。文字通り「水平」を保つ水の性質を利用して、各水杭に同じ基準高さのラインを描き写すことが出来ました。念のため水準器で各マーキングが本当に水平かを確認して、水盛終了です。各水杭の水平ラインを、水抜で結びます。水抜は、基礎の上面(上端=うわば)の印となる板を水杭に直角に打ち付けていくことです。金槌で釘を打ち付けていくのはしんどいので、電動インパクトドライバでネジ止めしていくのが早くて楽です。インパクトドライバ、こんなに便利なものだとは思っていませんでした。かなり高価な商品を買ったのですが、こんなに便利なら元は取れそうな気がします。五角形の形に、ぐるりと水抜を打ち終えました。水準器で水平を確かめ完了です。雨が降りそうな雲行きと、もう時間も遅くなってきたので、今日はこれで上がりです。