屋根の工法 その1

ドーム状の屋根は、(ジオデシック)ドームハウスをもっとも特徴づけるものですね。そのサッカーボールを半分に切ったような、三角形を組み合わせた五角形と六角形からなるフォルムと、柱の無い構造から得られる内部の大空間、そして強度と省資源・省エネルギー性。初めて見たときから、この屋根の形に惹かれたものです。ただ、この特異な形から屋根の施工は難しく、過去には頻繁に雨漏りをもたらしてきたとも聞きます。もちろん現在では工法も確立され、雨漏りの心配はないのですが、やはり技術の難しさはあるようです。一般的にドームの屋根の施工は、アスファルトシングルと呼ばれる材料で施工されます。このシングル、日本ではそこまで一般的ではありませんが、アメリカではよく活用されているようです。折り曲げ加工などがしやすく、ドームの複雑なカーブを施工するにはもっとも適した材料と思われますが、いかんせん見栄えはもう一つ(個人的な好みでもありますが)、耐久性的にも15年くらいと言われ、色褪せなどに対しては10年毎くらいの塗り直しが必要とされます。これに対して、もう一つ施工法として採用されるものに、金属葺きがあります。いわゆるトタン屋根が思い浮かびやすいと思いますが、現在ではガルバリウム鋼板などのより耐久性的に優れ(25年とも言われています)、見栄えも良い材料が開発され、多くの建築物の屋根材・外壁材に採用されてきているようです。ドームハウスの屋根を金属葺きする場合、見栄え的に大変美しいものになります。折り返し部分の模様が、アスファルトシングル施工にはない優美さをたたえているようです。

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