建て方第二日~その4

こちらは北側の様子。南側から見ると片流れ屋根しか見えませんが、実は北側には下屋があります。玄関上はやや張り出しを大きくしてあります。私道を上がって来て最初に目に入るのがこちら側ですので、少し見た目に変化をもたせてあります。こちらも垂木の施工が大体終わりました。垂木の上に構造用合板を貼り付けています。サネ付きの針葉樹合板で、もちろん低ホルムアルデヒド。半分にカットした合板と、列により千鳥(互い違い)に張り込んでいきます。屋根の端の部分には、「破風」を付けてあります。耐水性の高い「ウェスタンレッドシーダー」材を使用。いずれ色を塗ります。オスモの白なんてどうでしょうね。ルーフィング材の敷き込みも始まりました。ガルバリウム鋼板で作った「水切り」を差し込んだあと、ルーフィング材を貼っていきます。剥離紙が付いていて、セロハンテープをぺたぺた貼る感じです。もう陽も傾き始めています。ルーフィング材の張り込みもほとんど終了しました。明日からの雨に備えて、ブルーシートで周囲を覆ってもらっています。やっとルーフィングも完了。ブルーシートも一面に。よかった、明日の雨はしのげそうです。いよいよ素人大工の出番です。ちょっと身が引き締まる思い。大工の棟梁に、少しアドバイスをして頂きました。床束と大引き・根太の施工から開始です。北側の施工とブルーシートも完了。薄暗くなってきた頃に解散となりました。私たち夫婦は片付けがあったので、午後7時前に現場を後に。充実した一日、疲れたはずなのにちっとも疲れを感じない、ハイな状態でした。家に帰ると祝杯を上げ、ぐっすりと眠りに落ちました。明日は雨ですので、買い出しなどを済ませて、木曜日から作業いたします。

建て方第一日~その1

いよいよ建て方初日を迎えました。計画を開始してから、すでに3年あまり。感慨深いものがあります。当初の計画からすると、随分様変わりした部分もありますが、なにはともあれこの記念すべき日を楽しむことにします。幸い、良すぎるくらいの好天に恵まれました。熊本市内では30℃近くまで気温が上がったそうで、南阿蘇もかなり暑かったです。岡山のプレカット工場から、4tトラック4台に分乗して、KESの部材がやってきました。もっと大きなコンテナ車で台数を減らすことも出来ましたが、そうなると私道が狭くてコンテナ車は進入できないため、荷下ろしをずっと下の公道でせねばならず、ユニック車と人手と体力が要ります。もろもろの手間を考えると、少々コストアップでも4tトラックとクレーン車による荷下ろしがベターと思い(楽できるとも言う)選択しました。今日来て頂いた大工さんは3人。それにクレーン車が1台、各4tトラックの運転手さんが荷下ろしを手伝ってくれました。もちろん、私も邪魔をしない程度にお手伝い。空楽K氏も手伝ってくれました。クレーン車があると、そりゃどんどん捗ります。一番時間を食うのは、部材にロープをかける時と、使いやすい順番を考えて、各荷物の置き場を決めるときでしょうか。トラックの運転手さんは、プレカット工場の近隣の岡山、山口あたりから来てくれていましたが、ちょうど関西方面に行っていた帰りという熊本の運転手の方がいて、この方にもの凄く働いて頂きました。改めて感謝!です。部材を降ろしている間、基礎のアンカーボルトにKESの柱用コネクタを緊結しました。高圧電線の鉄塔などに使用される非常に丈夫なメッキ、これと同等以上のメッキを施されているために錆びにくく、基礎に直接緊結されるために、引き抜き強度はホールダウン金物の2.5倍というコネクタです。私もボルト締めさせて頂きました。強さが実感できました。このコネクタに直接、柱が建てられます。普通は土台に柱が乗っかり、ホールダウン金物で引き抜きに耐えるようにするのですが、KESは柱も土台も、直接基礎に緊結されています。大工さんたちは、土台の穴開け作業中です。一人が現場合わせでアンカーボルトの位置を土台に墨付けして、もう一人がドリルで穴を開けます。仕事早いです。土台にコネクタが付いていますね。これらは、根太を受けるコネクタと、主要構造に関係のない柱が取付けられるコネクタです。前述のように、構造を支える重要な柱は、土台にではなく、基礎に直接緊結されています。土台の樹種は、シロアリなどに強い、米ヒバ集成材です。土台などのすべての部材には、位置を表す記号がふってあります。それを参照しながら、正しい場所に土台を仮置きしてから、作業は行われています。手前にも奥にも、今回運び込まれた部材が積み上げられていますね。もの凄い量です。ツーバイ材をのぞけば、すべての材料は集成材となっています。無垢の大柱や梁にも憧れますが、KESにはそれは望めません。強度と見栄えのトレードオフですが、私は集成材でもあまり気にならないので。真壁作りで現わしになる柱は、積層面が表に出てこないように考えて、向きを決めて頂いているようですから、ぱっと見では集成材だとは分からないかもしれません。よくみるとジョイント部が見えるんですけどね。似たような木目が隣り合うようにしてあるのか、そんなに極端に目立ちはしません。コネクタで結合する関係上、どうしても金属コネクタが見えてしまうところもありますが、出来るだけ見えにくいように施工してあげればいいかなと考えてます。

建て方第一日~その2

穴開け完了した土台を基礎に設置し、アンカーボルトに独特のナットで留めていきます。普通は土台にノミなどを使って穴を開け、そこにナットを落とし込んで締めるのですが、このナットはドリルドライバで締め付けることで土台にねじ込まれていきます。穴を開けるという作業が省略できますので、当然効率よく作業が出来ますね。このナットの仮止めは、私と嫁さんとK氏で大半をやってしまいました。働く施主(笑)。大工さんたちは柱を取付けています。前述の、基礎に直接緊結されたコネクタにはめ込み、ピンを打ち込んで固定します。プレカット材で、寸法も、コネクタ形状に合わせた切り欠きも完璧に準備されているので、スポンと収まります。良くできたパズルのようです。柱が建ちました。なんか変なオブジェのようですね。この状態でも、とんでもない強風でも吹かない限りは、柱はしっかりと自立しています。しかも、釘1本も使っていないんですから驚きですね。金槌を使わない、非常に静かな現場です。明日、柱に付いているコネクタに梁をはめ込んでいきます。やっぱりスポンスポンと入るはず。なんか自分にも出来そう(笑)。この大量の部材が、明日にはほとんど収まってしまいます。明後日からは雨模様ですので、なんとしても終了させたいところと言うこともあり、明日は大工さん8名お願いしてあります。屋根の板金屋さんも来て、とりあえず防水だけはしてくれる都合が付きました。なんとか雨をしのげる状態になると、安心できますんで。

建て方第一日~その3

午後3時頃、ようやく足場屋さんが来ました。ビケ足場ですね。余談ですが、ずーっと「ピケ」足場だと思ってました(爆)。お菓子かよ(笑)。遅い時間に来た割には、作業員が二人だけ。無言で黙々と作業していましたが、私たちが現場を離れた5時頃でも、まだ半分くらいしかできていませんでした。いったい何時までかかるんだろう?二人じゃあ効率悪くても仕方ないような気もしますけどね。やっぱりコスト削減なんでしょうか・・・。そういえば、日を同じくして井戸の掘削作業が終了しました。結局103m掘ったそうです。契約の深さを超えていますので、オッケーです。水は60mくらいから出ているそうですから、あとは水質に問題がなければバッチリですね。2~3日はパイプ内の洗浄をして、土曜日あたりにはポンプも設置されるそうです。さすがに100m。これだけの量のパイプが、地中を掘り進んでいたんですね。現場を離れた時点での、今日の進捗具合です。まだなんか家には見えてきませんけど、明日にはしっかり家の形になるはず。明日も頑張ります。

道具運搬

明日からの建て方作業に備えて、今までに購入してからマンションにストックしてあった、様々な道具や建材を現場に運びました。その数々。脚立4尺(120cm)×2台、アルミ製伸縮自在足場板2~3.6m×1台、ブルーシート10*10m×2枚、丸のこカッター定規2.4m×1本、プラ束60本、基礎パッキン180個、束ボンド6本。我が家の車は7シーターのオペル ザフィーラで、結構荷物も載るのですが、さすがに2往復必要です。さらに明日の現場には、脚立8尺(240cm)×2台、ブルーシート10*10m×2枚、ブルーシート5.4*7.2m×5枚、電工ドラム(延長ケーブル)×1台、そして耕耘機×1台も直送されます。しかし言うまでもなく、明日比較にならぬほど大量に運び込まれるのが、家の部材です。40坪超の家ですし、KES工法を生かしたスパンの長い開放的な間取りですので、使用する梁などの材もかなり太い。土台に大引、根太、また柱や梁、そして構造用合板、金属コネクタ類などが、コンテナ車で運ばれてきます。クレーン車もチャーターしており、あとは人力も駆使しながら、資材を卸す作業を行います。幸い土地だけはだだっ広いので、資材置き場には困りません。明日から3日間は体力勝負です。筋肉痛になるんだろうなぁ(^^;。作業する人員一同に、怪我がありませんように。御神酒に美味しいお酒も買ってきましたんで、酔っぱらわない程度に飲みながら作業することにしましょう。すでに缶ビールも、川の中に突っ込んで冷やしてあります。準備万端(酒だけは)!(笑)。心配なのは、水曜日あたりから天気が下り坂な事。屋根の防水が終わるまでは、なんとかもってくれないかしら・・・。

南阿蘇に自分たちで建てた家で、カフェを始めました。